国立故宮博物院
故宮博物院は3階建ての建物で各階が10室程度の展示場があります。普通に見てまわる分にはゆっくり見ても3時間程度あれば十分堪能できると思います。
また、故宮博物院ではフラッシュを焚かなければ写真撮影することもできます。
故宮博物院はフランスのルーブル、ロシアのエルミタージュ、アメリカのメトロポリタンと並び、世界四大博物館と称されます。
清朝の皇帝達が集めてきた中国の美術品や発掘された紀元前からの歴史的遺物が展示されています。
また、清朝が台湾で行った行政の歴史なども展示されています。
部屋ごとに歴史の流れに沿った展示とカテゴリーで分けた展示が行われています。
台湾では巨大な建造物を好むのか国家的な建築物はどれも巨大で、この故宮博物院も威風堂々とした建物となっています。
故宮博物院のアクセス方法
台北の朝は交通渋滞がひどいので故宮博物院の近くまでなるべくMRTで行きましょう。最寄り駅の士林駅【紅線(淡水線)】までMRTで移動します。
士林駅を出て道路に向かうとバス停があるので、故宮博物院方面のバスに乗ります。
バスは乗車時に料金を払うタイプ(上車収費)だったので悠遊カードを乗車時にタッチさせて支払い。
ここから故宮博物院までもそこそこ渋滞が発生していました。
私の場合は台北駅を7時半より少し前に出発してちょうど8時半に着きました。
バスは故宮博物院すぐ近くで下車できます。
故宮博物院で最も有名な宝物を鑑賞
翠玉白菜、肉形石、雕橄欖核舟、彫象牙透花雲龍紋套球有名なこの4点はすべて清朝時代の作品ですべて遊び心にあふれた宝物で細かい部分までよく作りこまれています。
特にヒスイを使った翠玉白菜、肉形石が有名ですが、これは清朝時代にヒスイの産地であった新疆地域を支配下におさめた事で生産から加工まで行う最盛期を迎えた。
毛公鼎
上記4点は清朝時代の宝物ですが、こちらは清朝時代に発掘された西周時代(紀元前7世紀頃)の鼎で動乱の時代に作成された物です。
毛公鼎の胴内に鋳刻された三十二行、五百文字は、世界で最も長い銘文。
伝えられるところでは、清代の道光二十三年（1843年）前後に陝西省岐山県で出土したとされます。
西周厲王の晩年は政治の失策が続き、諸侯が謀反が発生し厲王は僻地に追放され、厲王の子息を新しい王(宣王)として迎えた「共和時代」が始まります。
諸侯は新旧両派に分かれて闘争を繰り返していたため、即位したばかりの宣王は諸侯の協調と安定を願ってこの鼎を宰相に与えた。
鼎の銘文に「…四方大いに乱れ定まらず」とあるのは、当時の動乱の局面を指しているのかもしれません。
銘文の最初の五段は「王若曰」、「王曰」で始まる勅諭であり、緊急に優秀な補佐を必要としていた宣王の切実な願いが現れています。
古代中国では鼎が神事に使われた事から次第に権力の象徴となっていく訳ですが、その鼎が時代ごとに変遷していく姿を並べてあり興味深く見ることができました。
この時の清朝では1839年に始まり1842年に終結したアヘン戦争や1850年前後から起こる太平天国の乱（たいへいてんごくのらん）などの度重なる混乱の時期でした。
個人的感想ですが、この史実を考えるとこの発掘を利用したプロパガンダ的なものも感じますがそれも歴史といえるかも知れません。
開館時間は毎日8時半に開館、閉館時間は日～木曜は18時半まで、金・土曜は21時まで
チケット販売時間は8時20分から18時までですが、金・土曜は20時半まで売られています。
元日や国際博物館日（5月18日）など、年5日は無料で参観できる日がありますがただでさえ混む故宮博物院なので避けたほうがよいと思います。
館内での注意点
館内に飲食物やカバンの持ち込みが出来ません。ただし、カバンのサイズにもよるみたいで私は小さめのリュックを背負ってましたが、これはアウトですぐ近くにロッカーに入れるように案内されました。
スマホやカメラでの撮影は可能ですがフラッシュは禁止されています。事前にしっかり対応しておきましょう。
フラッシュを焚くと係の人が飛んできて、きつめに怒られますので注意してください。
故宮博物院のお土産
館内には2か所ミュージアムショップがあります。また「玲瓏館」はレプリカや書籍が充実しています。
「多宝塔」は本館1階にあるミュージアムショップで収蔵品のレプリカや文具などを販売しています。
故宮博物院には収蔵数が多くあるそうですが、実際に展示されている品はそれほど多くなくフロア数も多くないので普通に鑑賞すれば3時間ほどでしっかり見ることができると思います。
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